人に使はるるにすら値せざる身として考へる

 結構世間では、理系の方が文系より重要視される傾向がある。その理由を考へてみた。

人を使ふ身法学部・経済学部?医学部(医学系)
人に使はるる身経済学部・教育学部工学部・農学部・薬学部・医学部(看護系)・理学部?
人に使はるるにすら値せざる身文学部理学部
なるほど、文系はどれも同じぐらゐなのに対し、理系は人に使はるる身が非常に多いことがわかる。おそらく人を使ふ身は世襲で十分なれば、社会が一番望むのは「人に使はるる身」で、それが理系重視といふことに繋がるのであらう。「数学のできる者は理系」といふ考へは世間に蔓延ってゐるが、「世の中理系が多く必要であるが、数学のできる者でないと理系は無理。故に数学のできる者が数多く理系に行くのが望ましい」といふのが根底にあるものと思はる。で、このことを自分の身に置き換へてみる。昔から数学は得意やったから理系に行くのは自然な発想でせう。しかし、第2次産業(工業)と生物系は好きやないので、結局数学科に行った。まあ自然か。あと上の分類を少し言ひ換へると、「事務系・医師系・実務系・芸術系」の4分類になるんかな。我々数学科の属するのは芸術系。魅力は一番大きく、趣味としては最高のものである(理学・文学はたぶん全て該当)。しかしあくまで趣味は趣味。職業にするのは難しい(無理かも)。かう考へると、初めから文系に行くべきやったかなと思うたり。