一番嫌ひな近畿語

 近畿語には様々な語彙が存在するが、その中で僕が一番嫌ひな言葉を紹介する。それは、「おもんない」である。文字通り面白くないといふ意味でさういふ意味で使はるることも多いが、一番良う使はるる用法は、面白いかどうかではなく、自分の気に入らへんものに対して用ゐる用法である(また、突飛なものほどその対象になりやすい)。例をあげると、僕はこの日記で正仮名遣ひを用ゐてゐる。ネタのつもりなど全くない。現代仮名遣ひが嫌ひといふ信念の元に使うてるだけである。でも、僕が正仮名遣ひを使ふことが気に入らん人、あるいは僕といふ存在そのものが気に入らん人は、これを見て「おもんない」と言ふ。これが一番使はるおる用法である。僕も灘校時代、何か発言や提案をする度に反Franciszek派から「おもんない」と言はれたものである。こちらとしてはネタのつもりなど毛頭ないのに何で面白うないって言はれなあかんのか疑問であったが、今日考へてみて漸く解決がついた。正直、こちらが率直に自分の意見を述べただけで「おもんない」って言はるると、本気で侮辱か人権侵害で裁判所に訴えたくなるほど腹が立つ。実際何人もの近畿人に対して腹が立った。今から考へると、ネタでもない発言が面白うなうて何が悪いのか小一時間問ひ詰めればよかったと思ふんやけど、口下手な僕はさうした行動になかなか移れへん。一つ一つ覚えてればここで実名を晒しあげるんやけど、一つ一つ覚えてへんしな...